PENTAX 645D

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PENTAX 645D

PENTAX 645D HDR画像比較

新機能 ハイダイナミックレンジ 撮影とはいかなる機能か?


今回はPENTAX 645Dの新機能であるHDR(ハイダイナミックレンジ)撮影のテストを行いました。デジタルならでの
新機能です。標準露出画像と3EV+の明るい画像と3EV-暗い画像の3枚を自動撮影してカメラ内で合成します。
ハイライト部は暗い画像からシャドウ部は明るい画像から抜き出すので階調豊かな画像になります。
今回の撮影はあくまでくまで個人の技術、知識、個体での撮影であることをご了解ください。

共通撮影条件

PENTAX 645D-絞りF11、シャッタースピードオート、ISO200、ベルボンマーク7G三脚、標準フード、ミラーアップ
リモートスイッチ、ピント合わせはマグニファイヤー利用、カスタムイメージは風景

画像処理
見本写真はリサイズして小さくしてJPEG保存しています

ノーマル撮影とHDR撮影オン(標準)のJPEG画像の比較
それぞれの見本画像をクリックするとオリジナル画像が新ウィンドウで開きます。
ノーマル撮影 HDR撮影オン(標準)

小雪が舞う曇り空の太陽を入れての撮影です。あえてハイライトとシャドウが共存する場面を選んでテストしています。しかし風景撮影では以外とこのような
ハイコントラストの場面は多いと思います。テストとしては過酷な条件です。ノーマル撮影画像を見て頂くと太陽の周りは白飛びして山や家並みの部分は
ほとんどが黒くつぶれています。ところがHDRオン画像は見事に太陽の白飛びも少なくなって特に家並みのシャドー部が明るく撮影されています。
露出補正で明るく補正すると家並みは見えてきますが太陽の白飛びがもっと増えてしまいます。逆にアンダーに補正すると太陽の白飛びは
押さえられますが、家並みはもっと暗くつぶれてしまうことになります。両補正の良いとこ取りがHDR撮影です。

HDR撮影(標準)と(誇張)のJPEG画像の比較
それぞれの見本画像をクリックするとオリジナル画像が新ウィンドウで開きます。
HDR撮影オン(標準) HDR撮影オン(誇張)

つぎにPENTAX645DのHDR撮影には標準と誇張の二つの設定がありますので、これを試してみました。確かに誇張画像はさらに白飛びや黒津ブレを押さえています。
しかし、ヒストグラムを見て頂ければわかるとおり、標準撮影ですでに階調は整っています。誇張はハイライトやアンダー部がややのっぺりした感じになっています。
いわゆるせっかくのデータが補正で無くなっていると言うことです。

ノーマル撮影とD-Range設定ハイライト補正オンのJPEG画像の比較
それぞれの見本画像をクリックするとオリジナル画像が新ウィンドウで開きます。
ノーマル撮影 D−Rangeハイライト補正オン撮影

今度はダイナミックレンジ設定のハイライト補正をテストしてみました。この撮影での注意点はISO感度が400に自動的に設定されてしまうことでしょう。
やや画質が落ちると言うことです。しかし、ハイライトの補正は利いているようです。太陽の白い丸が明らかなに補正オンの画荘の方が
小さくなっていますし、ヒストグラムの右側の山が高くなっています。雲の様子は撮影時間がわずかに異なっているので違い
がありますのでご注意ください。

ノーマル撮影とD-Range設定シャドウ補正オン(中)のJPEG画像の比較
それぞれの見本画像をクリックするとオリジナル画像が新ウィンドウで開きます。
ノーマル撮影 D-Rangeシャドウ補正オン

今度はダイナミック設定のシャドウ補正機能です。シャドウ補正は三段階の設定がありますが今回は「中」に設定しています。ヒストグラムの左側のシャドウ部や
画像の下方の家並みの明るさが明らかに明るくなっています。ハイライト部はほとんど変化がありません。このような場面も風景写真の撮影現場では
多い光景なので大変重宝しそうな機能です。

HDR撮影での注意点
それぞれの見本画像をクリックするとオリジナル画像が新ウィンドウで開きます。
ノーマル撮影 HDR撮影オン(誇張)

こちらは標準のダイナミックレンジに収まっている場面でHDR撮影した場合のテストです。明らかに全体の階調がのっぺりしてレンジが圧縮されています。
ヒストグラムの右側が平らになっているので空が圧縮されてのっぺりしています。
この機能はダイナミックレンジ内に収まっている場面でもレンジを圧縮してしまうようです。注意が必要です。



感想

PENTAX645Dは標準と+-に露出補正した3枚の画像を自動合成して擬似的にレンジ幅を広げた画像を撮影することができます。このハイダイナミックレンジ撮影は風景写真では
太陽を直接入れたり、朝焼けや夕焼けなどのハイコントラストの撮影場面が多くありとても便利な機能です。ただRAW撮影はできませんし、3枚撮影した画像を
重ねるのでカメラブレや被写体ブレは大敵です。利用条件は限られますが、いざというときには役に立つ機能でしょう。

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